ICHIKA NOTE

藤野イチカの公式ブログです

《映画レビュー》パッセンジャー / 宇宙にふたりきりになったらどうする?

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夏休みは映画三昧でした!
いくつか観た中で面白かったのでレビューです。

あらすじ


20××年――新たなる居住地を目指し、5000人の乗客<パッセンジャー>を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が地球を後にした。目的地の惑星到着まで120年。冬眠装置で眠る乗客の中で、なぜか2人の男女だけが早く目覚めてしまった。90年も早く――。エンジニアのジムと作家のオーロラは絶望的状況の中でお互いに惹かれ合っていく。なんとか生きる術を見つけようとするが、予期せぬ出来事が2人の運命を狂わせていく――。
(引用:Filmarks)

主な登場人物は四人だけ!

ジム・プレストン

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宇宙船に激突した隕石の影響でジムの冬眠ポットだけ壊れてしまう。
他に起きている人間を探し回ったり、冬眠ポットのマニュアルを読んでみるが解決策は見つからない。
唯一見つけたバーテンダーアーサーはアンドロイドだった。
日に日に寂しさと孤独感が増してゆく中、オーロラを見つけ一目ぼれした彼は、故意に彼女を目覚めさせてしまう。

オーロラ・レーン

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作家で大きな野心をもって宇宙船に乗った彼女。
ジムと同様に90年も早く目覚めてしまったこと、解決できない状況に絶望に打ちひしがれるが、同じ状況のジムと暮らしているうちに二人は惹かれあう。

アーサー

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アンドロイドのバーテンダー
人間の形をしているのは上半身だけ。
ジムが孤独だった時の唯一の話し相手。

ガス・マンキューゾ

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甲板長。冬眠ポットの故障で目覚める。
しかし、冬眠ポットの故障の影響でその時すでに臓器不全のため余命わずか。

眠れる森の美女がモチーフ??

宇宙版タイタニックというキャッチコピーが付いていたみたいだけど、ヒロインの名前だったり、眠りから覚まさせたり、宇宙船の修理のため盾を片手に核融合炉から放出される熱に立ち向かう所は火を吐くドラゴンと戦っているみたいだし、SF版眠りの森の美女にも思えます。

映画館の予告だったか、TVのCMで宇宙船の中で二人だけ目覚めてしまった理由は、という前情報だけしか知らずに見始めたんだけど、主人公がやらかしちゃいます。
一人がさびしくて溜まらず、だからといって自殺もできなくて、宇宙船の中を彷徨っていた時に運命の出会いが。

それが冬眠ポットの中で眠る美しいオーロラ。

彼女を起こすということは、彼女の人生を壊すということ。同じ絶望を味あわせること。
主人公はめちゃくちゃ葛藤するんだけど、結局耐え切れずに意図的に起こしてしまう。

たぶん、観客の誰もがアンタが起こすんかい!と突っ込みを入れたくなる展開だと思う。
(ジムがイケメンで且つふたりが恋に落ちなかったら、完全にストーカーじゃないですか・・・そんな相手と宇宙船にふたりきりとか寒気が止まりません)

後半で彼のしたことは人殺しよ!とブチ切れるオーロラにガスが言った、「溺れるものは藁をも掴む」という言葉は秀逸だと思う。
確かにジムのしたことは許されることじゃないけど、だけど、同じ状況になったらひとりで耐えられるだろうか。
そう考えると、そこまで彼は追い詰められていたのかもしれないし、病んでいたのかも知れない。

個人的に割と「えーーー!!!」な展開が多い映画なので、サスペンスとして見ても面白い。

オーロラがクールビューティーかと思いきや、めちゃくちゃ肉食系女子だったり、
自分が起こされたって分かった瞬間の豹変ぶりとか、
ジムが意図的にオーロラを起こしてしまった事件がバレる瞬間とか、
甲板長のガスが目覚めて「頼もしい、ああ良かった~」と思ったら余命僅かとか、
後半の宇宙船の故障を修理する展開とか、

も~~盛りだくさん過ぎてお腹いっぱいです!

宇宙船はすべてコンピューターで制御されていて、乗組員すら冬眠してしまう。
もし、ジムたちが目覚めなかったら完全にこの宇宙船、沈没船じゃん!
なんだかお粗末なシステムだなぁ、っていう意味でご都合主義的なストーリーであることは否めないけど、オーロラ役の女優さんがとっても魅力的でずっと見ていたくなる映画でした。
アーサーのお店にも行ってみたい。

何より、映像が美しいので映画館で観たかったなぁ

カップルにオススメ♡

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